ここではクレジットカードの任意整理解決事例を紹介。またその後のカード審査がどうなるのかを解説しています。
クレジットカードの場合、2008年頃以前にキャッシングを利用していれば利息制限法の上限金利に基づき引き直し計算をして借金の減額ができる場合があります。
しかしキャッシングを利用せずショッピングだけの場合、残念ながらショッピングは借金ではなく「立替払い」の扱いなので、利息制限法を超える「金利」というものがなく減額することはできません。また借入時期が2008年頃より後の場合にはキャッシングでもショッピングでも減額できません。
しかしながら次のようなケースではショッピング債務などでも、任意整理を有効な手段にすることができます。
Aさんは月収20万円の会社員。毎月の生活費のほとんどクレジットカードで支払っていました。
スーパーでの買い物から衣服の購入まですべて財布代わりにクレジットカードを利用しており、支払い額が増えて一括で払えなくなったので、だんだんとショッピングリボ払いを利用するようになりました。
そうしているうちに、いつのまにかカードのショッピングの残債が150万円を超えました。リボ払いではなかなか元本が減らないため、このままでは5年かかっても完済できない状態になりました。何年も高額な手数料を支払い続けることになってしまいます。Aさんはこうした状況を一度リセットしたいと考え、弁護士事務所に相談しました。
Aさんの債務総額は減らすことはできませんでしたが、任意整理により手数料が全額カットされて利用額だけの支払いに抑えられたので、毎月5万円払って3年弱で完済できる目処が立ちました。
クレジットカード中心の生活をしていて任意整理をした場合、その後クレジットの審査が通るのかは気になるところです。
結論から言ってしまうと任意整理後はクレジットの審査は通らなくなります。任意整理は債務整理の一つであるため、金融事故として信用情報に記録される(ブラックリストに載る)からです。
任意整理の対象にならなかったクレジットカードもカード会社が個人信用情報を照会をすればクレジットカードが利用できなくなります。
任意整理の場合は信用情報の登録期間は5年間のため、その後は記録が抹消されますが、任意整理の対象にしたクレジット会社のカードは5年以降も作れない可能性が高くなります。
信用情報の記録が無くなれば、別のクレジットカード会社ならカードを作ることは可能です。それまではすべて現金払いで生活するか審査のないデビッドカードを作って乗り切るなどの対応が必要です。